こんにちは、広報の下平です。
わたしは現在オプティマイザーで、ぼっち広報(=広報が社内でわたしだけ)としてさまざまなサポート業務を行っています。
社内に広報の先輩がいないなら、他社の広報さんたちに教えてもらおう!と、これまでいろんなセミナー・勉強会に参加してきました。どうしても予定が調整できず、参加できなかった場合は、後日ネットにアップされたイベントレポートを読んで、ひとり勉強会を実施することも。レポートしてくださった方には、本当に感謝しています。
実はオプティマイザーでは、WEBマーケターの方を対象に無料セミナーを毎月開催しています。2017年10月時点で500社以上の企業のマーケッターのみなさんにご参加いただきました。プロのマーケターの生の声を聴くことができる貴重な機会なので、わたしも毎回参加しています。しかしこれまで、セミナーの内容は当日参加してくださった方のみにしかお伝えできていませんでした…。そこでひとりでも多くの方のお役に立てるよう、今後はセミナー参加者を代表して、勉強会をレポートしちゃいます!
ということで早速、2017年10月28日(木)に開催されたEC・通販事業者向けの勉強会「プロのWEBマーケターから学ぶ!今さら聞けないEC事業成功のための重要WEB施策(全3回)~第1回 新規掘り起こし編~」の模様をお伝えしましょう!
「とりあえず売上は伸ばしたいけど、何をすればいいかわからない!」とお悩みのEC・通販担当者さまは、ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
1、EC市場の現状
2、EC戦略の基本ノウハウ
3、ECサイト成功のためのKGI・KPI設計
4、ECサイト売上拡大のための”2UP”
オプティマイザーって
WEB集客を総合的に提案しているマーケティング会社。提案から施策までワンストップで支援しています。今期で設立13期目。
今回のEC・通販担当者向けシリーズセミナーの目的は、昨今のEC事業成功のための基本的ノウハウを理解してもらうこと。
今の状況をふまえたうえで、具体的にどうアクションすればいいかを学びました。
参入企業が増え、競争が激化しているEC市場
出典:「平成28年度我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)」
経済産業省 2017年4月24日より引用
「平成28年度我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)」によると、
BtoC-EC市場はまだ飽和しておらず、伸びしろを残しています。
toC-ECが浸透し企業間の競争激化によって、実は一取引あたりの販売単価が下落。
しかし販売単価の下落を上回るレベルでのEC利用消費者&取引回数が増加中です。
参入企業が増え、競争が激化している現在。スマートフォンの普及により、“いつでも、どこでも” ECサイトを見ることができました。
それがEC市場の規模拡大の後押しとなっているんですね!
EC市場拡大の4要因
- 市場参加者、販売商品の多様化
- 物流事業者による宅配時間の大幅な短縮化
- スマートフォンの普及
- SNSによる情報流通量の増大化
EC店舗の運営業務は多岐に渡り、さらにそれらを支援するECソリューションサービスも様々。EC事業を運営するうえで必要な5つのジャンルに対して、支援サービスが展開されています。
ECをやるうえで必要なこと
EC事業を成り立たせるためには、これら基本的要件を抑える必要があります。
出典:ECのミカタより引用
①出店支援(ショッピングモール、独自ドメイン店舗、運営代行)
②運営支援(物流システム、接客管理)
③マーケティング(マーケティング支援、コンバージョンUP施策)
④店舗管理(決済システム、在庫管理)
⑤販売戦略(仕入れ管理・ECコンサル)
そしてEC運営を成功に導くには、現在どの”ステージ”なのかを自覚し、”やるべきこと”を知っておくことが重要なんですね。
今回のセミナーでは③マーケティングを中心に、3つのポイントを教えてくれました。
自社とお客様のステージの自覚と、それに沿った施策展開
EC事業にも成長過程があります。事業のライフサイクルに沿って、4ステージがあることを理解し、今自分はどの位置なのかを自覚することが重要とのこと。「供給元となるあなた(会社)のステージ」と「供給先となるお客様のステージ」双方のステージとマッチングした商品サービスを展開するべきなんですね。
ステージとは以下の4つ。
出典:ECのミカタより引用
①どんな商品&ECサイト
②誤りのないターゲット設定
③競合他社との差別化
④品質と価格のバランス
①早いタイミングでの月商100万円達成
②最低でも単月黒字化
③②継続による累損解消
④リアルと全く異なるオペレーション
前期(年商5,000万円~年商1億円のECショップ)
- 家業から企業へ転換しマネジメント視点
- 活発な集客と定期的なページのリニューアル
- 自前の限界→コンサル、アウトソースを活用
- 業務の棚卸し(見える化)をして無駄を省
- ➡物流強化、社内教育強化、人脈形成、効率的なアウトソーシング+自社店舗活性化
- ヒット商品のクオリティーアップデート
- 商品ごとの売上金額の維持
- 商品のアップデート
前期(年商3億円~年商10億円のECショップになるために)
- システマチックなオペレーション構築
- ライバル企業のシェアを奪い取る戦略・戦術
- 市場をコントロールしていくための中長期的な事業計画の策定
- 改めて物流の仕組みを見直す
- コストダウンと安全性のバランスを加味した「決済」の仕組みの見直し
- 成長スピードによっては、業務フロー全体の見直し
ステージ別の成功ポイントは、
自社のEC事業がどの段階にいるのかを確認すること!
自分のステージを理解した上で、次はお客様の(1)CVまでの道のり(2)速さがあることを学びました。
(1)ユーザーがCVするまでの道のりとは、つまりカスタマージャーニー。ユーザーのステージに応じた施策とゴール設定が重要。人の数だけ、カスタマージャーニーがあると行っても過言ではありません。(2)CVするまでの速さ(期間)もユーザーによって様々なんですね。
購入者における5つのタイプ
出典:DESIGN DAMEGEより引用
②アーリー・アダプター(流行に敏感で自ら情報収集して判断)
③アーリー・マジョリティ(比較的慎重)
④レイトマジョリティ(慎重かつ懐疑的)
⑤ラガード(周囲が採用しても無関心)
ここで注目なのが、キャズムといわれるアーリー・アダプターとアーリー・マジョリティの間に存在する16%の壁!イノベーターに受け入れられ、キャズム(障壁)を突破することで、市場へ普及、シェア確率へとつながります。
EC事業におけるWEB施策で新規顧客を掘り起こす鍵。それは「イノベーター」・「アーリーアダプター」との接触でした!
ECサイト成功のためのKGI・KPI設計
ITやマーケティング業界というのは、どうしてこうもアルファベットの略語が多いんですかね。わたしと同じ、「KGI?KPI?えーとえーと」となってしまう方のために、まずは用語をおさらいしましょう。
KGI(Key Goal Indicator)とは
これは組織やプロジェクトの最終的なゴールとなる目標を定量的に示すもの。
KGIには、サイトにより、売上高や成約数などが当てはまります。
KPI(Key Performance Indicator)とは
KGIを達成するためのプロセスが適切に達成できているかを中間的に計測するもの。
KPIになる指標はたくさん存在しますが、その中から自分のサイトに合った適切な指標を選ぶことが大切です。
さて、言葉の意味を理解したところで、KGI・KPIを達成するために具体的施策を教えてもらいましょう。
メジャー5つのKGI
②売上高UP(メディアサイト、広告サイト)
③資料請求の増加(リード獲得サイト)
④広告収入UP(メディアサイト、広告サイト)
⑤ブランド認知度UP(ブランド認知サイト)
ECサイトで見たときのKGIは「売上高UP」
売上を伸ばすために現状の分析を行い、新規顧客を増やすのか、リピートを増やすのか、顧客単価を向上させるのか、施策の重点課題を実データから洗い出してKPIに落とし込みます。
今回はKGI達成のための重要KPIを以下の2つに設定しました。
②CVR(コンバージョンレート)
KPIを達成するためには、ECサイトの売上を生む要素(数値)を可視化し、各指標を見える化する必要があるとのこと。確かに個々の施策が検討し易くなりますね!
ECサイト売上拡大のための”2UP”
ここからは、KGI達成につながるKPI達成のための具体的な実施施策について。
①流入数アップ
先ほどのイノベーター理論に戻りますが…キャズムの壁を突破するためには、
確かな口コミ、ランキング実績等による、支持と地位確立が重要です!
現在、購買習慣にSNSが大きく影響しています。
現にイノベーター(インフルエンサー)活動拠点の大半はインスタグラムやTwitterなどのSNSですよね。
また、グーグルアナリティクスの検索クエリ活用もおすすめ。検索クエリとは見込み顧客の直接的なニーズが明文化されたものです。実際にユーザーが入力して流入した事実をキーワード単位でのパフォーマンスを見ることができます。これほど売上拡大に直結するマーケティングデータはありませんね!
②CVRアップ
これはどちらかというと、自社サイトに来てくれたユーザーをいかに逃さないようにするかことで、CVRのアップが見込めます。
スマホ普及による影響を冒頭でもお伝えしましたが、Googleはモバイル サイト設計の指針として「モバイルサイト向け25のサイト設計指針」を発表しています。逆を言えば、この方法をおこなった方が、SEOの評価が高くなりますよってことですね。
出典:AnswerLab モバイルサイト設計の指針より引用
EC事業者としてユーザビリティを改善するためには、まず何から着手すればいいの? と言う部分を、
3つのポイントに絞って教えてくれました。
- まずはサイトをゆっくり閲覧してもらう
- ゲストとして購入できるようにする
- 既存の情報を活用して利便性を高める
会員登録を無理強いするようなサイトには集まらず、競合へ流れてしまいます。さらに、ゲストであってもオープンに情報が見れるようにしておき、注文完了までに必ず必要なステップ、決済・配送方法などを既存の情報を活用してスムーズに入力できるようにすることで、さらにユーザビリティが高まります。
ユーザーの目的に合わせてCVまでの手間をできるだけ省く(EFO)
「購入しようとしたけど、入力フォームがすごい面倒だし購入もやめちゃおう。」
なんてなると、もったいないですよね。ほぼCVに近かったんですけど、そこが欠陥したことによって、売上があがらないという事態になるので、かなり重要なポイントです。
- サポート機能で入力を簡単にする
- 入力項目ごとに最もシンプルな方法を選択する
- 日付を選択させるときはカレンダーを表示する
- 記入例の表記や自動チェック機能で入力ミスを減らす
- 効果的なフォームを設計する
ご参加ありがとうございました
最後に講師がバトンタッチ。
WEB施策での新規掘り起こし事例を紹介してくれました。
どんな課題があって、それに対してどんな施策を実施したのか。
講師の解説にも熱が入っていました!
本日覚えて帰りたいことは3つ
①自社とお客様のステージの自覚と、それに沿った施策展開
②KGI・KPIを達成するための具体的施策の理解と実行
(施策を展開するためには、当然目標を持ちますよね)
③流入数・CVRアップ施策
(その具体的施策って何なのってところで)
KPIでみると流入数。こちら質も担保したもの。
そしてCVRしやすい環境をつくるということをしていきましょう。
新規掘り起こしということで、流入数というところがかなりキーポイントになってきます。
それをしっかりコンバージョンさせ、離れないようにリピート施策を実施していくことで、EC事業成功への道筋が見えくるんですね。
気になるリピート施策に関してはまた今度とのこと。
イベント開催のご紹介
次回のセミナーは2017年11月28日(火)、場所は同じく赤坂見附にあるオプティマイザーのセミナールームで。今度はリピート施策編ということで、
どんな話を聞かせてくれるのか、今から楽しみですね。
ご興味ある方は ぜひ参加してみてください!